IPOの資金移動のポイントとコツ
2018/02/18
ローリスクハイリターンな投資として注目を集めているIPO。
しかし、すべてのIPOにすべての証券会社から申し込みをするのは小額投資家には無理な話です。
今回は、そんな小額投資家に必要なテクニック、資金移動のポイントとコツを解説したいと思います。
証券会社ごとの資金移動のタイミングの違い
IPOとそれに伴う資金移動には、次の3つの行動からなります。
- 証券会社への入金
- IPOへのブックビルディング
- 証券会社からの出金
この中で、1番の入金に関しては、ほとんどの証券会社で即時入金というシステムがあり、クリックした瞬間に買付余力を増やすことができます。
しかし、2番と3番に関しては、証券会社ごとにさまざまな違いがあるため、ここではIPO投資家がほぼ間違いなく持っているであろう、
- SMBC日興証券
- マネックス証券
- SBI証券
の3つについて説明したいと思います。
ブックビルディング(BB)時の入金の必要性
上で述べた3つの証券会社のうち、SBI証券以外の2社に関しては、BB時に購入金額相当の買付余力を必要とし、かつBBした分の買付余力が減少します。一方で、SBI証券の場合は、抽選する瞬間までに入金を済ませていればよく、BB時に買付余力が0円でも問題なくBBができます。
抽選日はだいたいBB最終日の翌日になることが多いので、資金移動にラグがある場合はSBI証券への入金を最後に回せばよいでしょう。
証券会社からの出金にかかる時間
出金指示を出したとしても、入金とは違い、即時出金されるとは限りません。
例えばSMBC日興証券の場合、午前10:55までに出金指示を出せば当日中に振り込まれますが、それ以降だと翌営業日の振込となります(営業日に出金指示を行った場合)。
一方でマネックス証券の場合、21時までであれば翌営業日、それ以降だと翌々営業日の振込となります。
SBI証券はもっと厳しく、15:30までで翌営業日振込、それ以降は翌々営業日振込となります。
これを見ると、SMBC日興証券の資金はすぐに他の証券会社に資金移動が可能ですが、他証券会社の資金はある程度日程に余裕がないと資金移動ができないことがわかります。
初値で売却した直後は口座には現金がない?
また、幸運にもIPOに当選した場合、その初値売却益を資金移動させて翌日のIPOにもチャレンジ!……というわけにはいきません。
なぜなら、株式の受け渡しには3営業日分の時間が掛かるからです。
つまり、例えば1日の月曜日に株式を売却しても、その3営業日後、すなわち4日になるまで出金することはできないのです。
ただし、株式が実際に現金になるのに3営業日掛かるだけで、買付余力としてはすぐに反映されるため、株式を売却した証券会社で次のIPOのBBを行う……ということは可能です。あくまでも出金するためには3営業日が必要、ということですね。
まとめ
IPOの資金移動を効率よく行うためには、出金までに必要な時間を理解することが大切です。